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ミッション

MISSION

わずか31年という短い生涯に、アートを通して社会に問題提起を行い続けた1980年代のアメリカ美術を代表するアーティスト、キース・ヘリング。
中村キース・ヘリング美術館は、館長中村和男が蒐集したキース・ヘリング・コレクションを公開するだけでなく、キース・ヘリングの作品と遺志を引き継ぐ活動を行っています。
八ヶ岳の美しい自然の中で静かにヘリングの作品と向き合い、そのエネルギーを感じるとともに、 HIV・エイズをはじめとした感染症を取り巻く差別やスティグマ、環境保護に向けたサステナビリティやLGBTQ+コミュニティの権利や平等、戦争、自由といった現代を生きる私たちにとってリアルな課題について共に考えられる美術館を目指します。
私たちは、それを現在的な社会問題の提起をし続けるインクルーシブな「新時代の美術館」と呼んでいます。

HIV/AIDS

キース・ヘリング自身が、エイズによる合併症で命を落とすまでHIV・エイズに対して啓発活動を行ってきたことを引き継ぎ、当館でも毎年12月1日の世界エイズデーをはじめとしたさまざまな機会でHIVに対する正しい知識や情報の普及などをテーマに情報発信を行なっているほか、HIVとともに生きる人々を支援するNPOへの寄付を呼びかける活動を行っています。

LGBTQ+

LGBTQ+プライド月間を中心に、インスタグラム等での対談ライブ配信などアクティブな情報発信や企業に向けたDE&Iをトピックとしたトークセッションやワークショップを行なっており、さまざまな団体との交流、情報交換も行なっています。日本全国のLGBTQ+イベントにも積極的に参加しています。

KIDS

キース・ヘリングは子どもたちの未来や夢に大きな希望を抱き、世界各国で子どもたちのための制作活動や子どもたちと一緒にワークショップを開くなどさまざまなプログラムに携わりました。中村キース・ヘリング美術館ではそんなヘリングの遺志を受け継ぎ、子どもたちがアートを通して自己表現し、想像力を育めるように絵画コンクールやワークショップ、サマーキャンプなどのプログラムを開催しています。また、子どもたちへのコミットメントの一部として「アート鑑賞への参加」を重要視し、展示作品について考え、感じたことを自由に表現できる環境を整えることで、来館した子どもたちにアート鑑賞の楽しさと深さ、クリティカルシンキングの体験を提供しています。

中村キース・ヘリング美術館
国際児童絵画コンクール

子どもたちには、未来への夢や希望を持つ自由があります。本コンクールは、未来を担う子どもたちに隔たりの無い自由な発想で絵を描いてほしいという願いのもと、2009年より開催され、これまでに世界の約50の国と地域から約14,000点の作品を応募いただく国際的なコンクールです。
2023年、15回目の開催にあたって子どもたちの発する地球温暖化、空気汚染下の人々の生活や動物たちとの共存などその深刻な「声」に動かされ、2022年から当コンクールは子どもたちとともに「環境(サステナビリティ)」を考えるコンクールへと転換いたしました。
2022年、これまでの活動が評価され当コンクールは「メセナアワード2022」で優秀賞を受賞しました。

SUSTAINABILITY

公式YouTubeチャンネルでは、ヘリングが現代を生きていたら関心を持ったであろうサステナビリティをテーマにした「いまさらだけどSDGsって何?」シリーズを配信。ミレニアル世代、Z世代向けのシリーズとして、専門家への質問と当館スタッフのディスカッションを行いました。また、他地域とも連携しながら海岸清掃などの活動にも参加しています。

YouTube 「いまさらだけどSDGsってなにシリーズ」

PEACE

当館では毎年8月を中心に、ヘリングの作品やイベントを通して平和の尊さを訴える活動を行っています。2024年には、子どもたちが主体となって「見て」「調べて」「考えて」をテーマに平和とは何かを探るワークブック『キース・ヘリングと平和をえがこう』を刊行し、各地の学校や図書館へ無料配布したほか、被爆建物であり、広島における平和のシンボルのひとつとしても知られる旧日本銀行広島支店において5日間のワークショップを開催しました。