1980年初頭、ニューヨークの地下鉄の広告版に絵を描くサブェイドローイングで一躍有名になったキース・ヘリング。86年サブェイドローイングを中止し、自分でデザインをしたグッズを販売する『ポップショップ』をオープンしました。アンディー・ウォーホルがアメリカ消費文化を崇高な芸術にのし上げたことに習い、彼はインターネットもアイポッドもない時代に、1億円のアートを世界の少数のコレクターに売るのではなく、1ドルのアートを1億人に流通させることを考えたからです。
本展では当館収蔵作品より「 POPSHOP 」版画作品のシリーズをはじめ、アンディー・ウォーホルとのコラボ作品「アンディー・マウス」も披露します。展示室には一面にキース・へリングのドローイングのパターンを復元し、当時のポップショップ店内を象徴的に再現しています。またヘリングのアートの思想にも大きな影響を与えたヨーゼフ・ボイスの肖像画や82年制作のドローイング、『ポップショップ』の起源であるサブェイドローングのドキュメンタリー写真も公開します。
キース・ヘリングとポップショップ -アートを共有するための新しいネットワーク-
会期:2009年3月20日(金・祝) → 2010年1月11日(月・祝)