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企画展

キュレーターズ・セレクション004「Shepard Fairey・Keith Haring “THE MEDIUM IS THE MESSAGE”」展

2012/10/10 (水) - 2013/01/07 (月)
会場:中村キース・ヘリング美術館

【キュレーターズセレクションについて】

中村キース・ヘリング美術館は2012年、開館5周年を迎えます。記念企画として、当館キュレーターが多角的な解釈で作品を選び、シリーズで展示をする「キュレーターズ・セレクション」を開催いたします。

SPECIAL EXHIBITION

展覧会について

「僕がストリートアートを始めたのはキース・ヘリングの死の僅か2年前の1988年で、彼のアートや活動は僕に強い影響を及ぼした。80年代後半から90年代初期、美大やニューヨークのストリートでは、キースの『ベイビー』が描かれたTシャツを着ているお洒落な若者たちを多く見かけた。ヘリングの特徴的なドローイングとペインティングは、洗練されていると同時に原始的であり、故意的でそしてリズミカルでエネルギッシュでもあった。《大衆にはアートに触れる権利がある》と信じ、そのポピュリズム的アプローチからも彼の哲学がうかがえる。彼は極めて個人的なビジョンを持ってアートに取り組んでいたが、同時に社会的公正を支持し人間の相関性を強く信じていたと思う。ヘリングはアートの可能性をストリートで証明しただけでなく、Tシャツやアルバムカバーもアートにし、さらにはニューヨークシティーに「ポップショップ」という小売店まで開店。いわば、僕らの世代の先駆者だった。やがて、ヘリングのコマーシャリズムへの挑戦は高く評価され、《ファインアート=芸術》として販売される。80年代のグラフィティシーンから飛び出したヘリングはアート界だけでなく、ポップカルチャーへも劇的な影響力を与え、僕自身も、キース・ヘリングの功績にポジティブな影響を受け、アーティストとしてのキャリアを歩み始めたんだ。」

ーシェパード・フェアリー

2008年のアメリカ大統領選時に制作されたバラク・オバマのポートレート『HOPE』で一躍世界的に注目を浴びたシャパード・フェアリー。フェアリーの制作原点は、キース・ヘリングの活動にありました。そして今年、フェアリーが世界中で繰り広げているストリートアートプロジェクト「OBEY」とキース・ヘリングのコラボレーションが実現。中村キース・ヘリング美術館では、OBEYのモットー「媒体そのものがメッセージである」の意味を込めた「Shepard Fairey × Keith Haring: THE MEDIUM IS THE MESSAGE」展を開催いたします。本展では、1989年に制作されフェアリーのアイコンと化し、街のストリート中に貼るためのステッカーのモチーフとなった伝説のプロレスラー、アンドレア・ジャイアンを、ヘリングのアイコンの一つである「3つ目の顔』に入れ替えて作った、コラボレーションを象徴するポスター作品を、壁一面に展開、OBEYのストリートアートを再現します。また、フェアリーの貴重なファインアート作品も展示いたします。ストリートとファインアートの境界を自在に行き交い歴史を残し、昨今のストリートを彩ってきた、シェパード・フェアリーとキース・ヘリングの2人展をぜひお楽しみください。

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