【イベント報告】「キース・ヘリングが見た広島」@旧日本銀行広島支店 閉幕

2024年7月21日(日)ー7月25日(木)まで旧日本銀行広島支店で行われたイベント「キース・ヘリングが見た広島」は昨日をもって閉幕いたしました。
連日の猛暑の中、広島にお住まいの方はもちろん、遠方からも足をお運びいただきありがとうございました。

本イベントでご紹介したキース・ヘリングの広島における足跡やワークショップが、みなさまにとって平和や自由について考える機会のひとつになりましたら幸いです。

ワークショップ「平和のメッセージをトーチにともそう」では、海外からのゲストも交え、大人、子どもを問わずヘリングの描いたトーチの周りにたくさんの平和へのメッセージが集まりました。
広島という場所だからこそ感じる平和への想いが集まったこのバナーは引き続き7月27日(土)ー8月1日(木)まで旧日本銀行広島支店にて行われる「せこへい美術館」でも展示されます。

<イベント概要>

中村キース・ヘリング美術館(山梨県北杜市)は、1988年に広島を訪れたキース・ヘリングの足取りを辿る展覧会と平和に関するワークショップを同時開催するイベント「キース・ヘリングが見た広島」を5日間限定で開催します。(期間:2024年7月21日(日)から7月25日(木)、場所:旧日本銀行広島支店[広島市中区袋町5-21])1980年代のアメリカ美術を代表するアーティスト、キース・ヘリング(1958-1990)は、明るく軽快な作風で知られる一方、彼の作品の根底には社会を鋭く洞察する眼差しがありました。本展では、この度当館による調査で明らかになったヘリングが広島を訪れた経緯や実現することのなかったヘリングのアートプロジェクトを資料や写真、映像、当時ヘリングが制作したポスターなどを交えて紹介し、ヘリングの広島における足跡を辿ります。

1. 調査を経て明らかになったキース・ヘリングの広島への思い、滞在の足跡を紹介

中村キース・ヘリング美術館は、現在開催中の展覧会「Keith Haring: Into 2025 誰がそれをのぞむのか」の企画に際して、1988年にヘリングが広島を訪れたことに着目しました。ヘリングの広島訪問については、日記に記されている他に公式な記録がなく、同年に広島サンプラザホールで行われたチャリティ・コンサート「HIROSHIMA ’88」のために、ヘリングがメインイメージを手がけたポスターやレコードが残るのみでした。日記を遡ると、壁画を制作することが広島への旅の目的であったことがわかりますが、実現には結びつかず広島にヘリングの壁画は存在しません。
旧日本銀行広島支店で開催する本展では、この度の調査を経て明らかになったヘリングの広島への思いと、広島での動向、ヘリングの没後の出来事に至るまでその足跡を、ポスターや映像、資料などで紹介します。

2. 子どもたちを対象にワークブックを無料配布

「Keith Haring: Into 2025 誰がそれをのぞむのか」展の開催にあわせて、ワークブック『キース・ヘリングと平和をえがこう』を刊行します。旧日本銀行広島支店では、7月21日から7月25日の会期中、このワークブックを来場された15歳以下の方へ無料配布いたします。(各日先着50部)本ワークブックでは、ヘリングの作品と活動を辿りながら「調べ、考え、描く」ことを通して平和、自由とは何かを子どもたちが主体となって探ります。

3. ワークショップ「平和のメッセージをトーチにともそう」開催

会場には、ヘリングが描いたトーチがプリントされた5メートル四方のバナーを設置。7月20日から7月25日の会期中、来場者が自由にメッセージを残すことができる参加型企画を実施します。このトーチは、1986年に自由の女神の100周年を記念してヘリングがニューヨークの子どもたちと行ったワークショップ「シティキッズ自由について語る(原題:CityKids Speak on Liberty)」のための作品の一部で、この度、キース・ヘリング財団およびシティキッズ財団(ともに在ニューヨーク)協力のもと本ワークショップが実現しました。

 

OPEN